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8月27日 朝練講談会、凌鶴 ザ・ベスト@新宿

 風邪の症状はかなり和らいできたものの、まだ旅行に行けるほどでは無いということで、本日は朝と夜に講談を聴き、日中はお手軽に都内の史跡巡りをして1日を過ごしました。

★★★朝練講談会『前座勉強会』(お江戸日本橋亭 9時20分開演)

●田辺いちか 龍馬とおりょう
 ◇慶応2年1月。京都・伏見の倒幕を目指す志士の集う寺田屋。坂本龍馬は三吉慎蔵にこの宿の女中のおりょうと夫婦になりたいと語るが、三吉は「あんな気の強い女はよせ」という。一方、龍馬は「いや、ああいう気丈な女性が良い」という。そこへ幕府伏見奉行の役人20人ほどが、龍馬を捕縛しに寺田屋を取り囲む。風呂に入っていたおりょうはなんとか龍馬を逃がそうと役人相手に時間稼ぎをするが、ついには役人たちは龍馬らのいる部屋へ踏み込む。龍馬は拳銃を使って応戦。しかしこれほどの大勢を相手にしては無理と、かろうじて寺田屋を脱出し薩摩藩邸へと逃げ込む。龍馬は親指の先を負傷してしまい、その痛みが全身に回る。そんな龍馬をおりょうは献身的に介護する。こうして龍馬とおりょうは結ばれ、療養を兼ね、国内を旅行する。これが日本での新婚旅行の第一号とされている。
 ▽いちかさんでこの話を聴くのは多分2度目。軍談や武芸物を語ることの多いいちかさんですが、最近は「英国密航」を演じるなど幕末物へも範囲を広げ、「田辺」らしい演じ手になりつつあるようです。
●神田みのり 寛永宮本武蔵伝 山本源東次 御前試合
●神田春陽 新・五勺酒
 ▽基本的に落語の「もう半分」の筋に沿っていますが、ラストは講釈の怪談らしく謎を漂わせるような形で結んでいます。登場人物全員が救われないという、後味の悪い話。私はこの「後味の悪さ」が好きだったりするのですが。
 (10時44分終了)


★★★凌鶴ザ・ベスト「新作講談蔵出しの会」(永谷フリースタジオFu-+ 17時33分開演)

●田辺凌天 野球大統領
 ◇メジャーリーグのウッド会長は、開幕試合を盛り上げようと、国民から人気の高いタフト大統領に始球式の役を務めてもらおうと考える。大統領側が求めた出演料は800ドル。そして投球に臨んだ大統領だが、投げた球は見事なストライク。大統領は三十数年前、3日間だけメジャーリーグのチームに所属していた過去を打ち明ける。その時の契約金800ドルがなぜか未払いになっていたという。不本意な形で野球を捨てざるを得なかったが、その後勉学に励み、出世の階段を駆け上り、ついには大統領にまでなった。今では野球を諦めさせてくれた人たちに感謝していると語るのであった。
●田辺凌鶴 モンテンルパと渡辺はま子
 ◇戦時中は、方々の戦地を慰問し兵隊たちの心を和ませた歌手の渡辺はま子。もう戦争が終わって随分経つのに、いまだにフィリピンのモンテンルパに戦犯として抑留されている人達が100人ほどいる事を知る。抑留者や日本に残されている家族にはま子は支援活動をする。昭和27年のある日、抑留者の2人の作詞・作曲で「モンテンルパの夜は更けて」の曲が作られ、是非唄って貰いたいと楽譜がはま子の元に送られる。この曲は早速レコードになりヒットした。はま子はフィリピンに渡り、抑留者の収容されている刑務所でのステージが実現する。この曲の収録されたオルゴールがフィリピンのキリノ大統領の手に渡った。心を動かされた大統領は特赦を与え、抑留者全員の帰国が実現した。
 <仲入り>
●田辺凌鶴 正直講釈師
●田辺凌鶴 喜多村家の散骨
 ◇2006年11月、凌鶴先生の父親が亡くなる。遺骨は先祖代々の墓に葬って貰いたいとの遺書を父親は残していた。しかし、家族関係に複雑な事情があり、さらには寺の実情に疑問を抱いていたことから、母親は別の形での葬送を望む。そして家族があれこれ検討していると、父親の書斎から「自然葬」について書かれた本が見つかる。これこそが亡き夫に相応しい葬送だと思った母親。子供一同も納得した。自宅のある多摩のさらに山奥深い地で、集った家族は厳かに、細かく砕かれた父親の遺骨を撒くのであった。
 ▽私も「自然葬」というものに興味がありまして、凌鶴先生の話にも出てくる「葬送の自由をすすめる会」のリーフレットを随分前に読んだことがあります。世の中、変わるもの、変わらないものとありますが、故人を悼む心があるのならば、従前の型式にそれほどごだわる必要もないと私自身は思っています。
 (19時26分終了)

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