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8月16日 三日連続読みの会@王子・北とぴあ(第3日目)

★★★三日連続読みの会(王子・北とぴあ カナリアホール 10時00分開演)

●神田山緑 山県大弐の生い立ち
 山県大弐の思想は後の世の倒幕運動のさきがけとなり、吉田松陰も彼の考えを受け継いだものであり、これが明治維新へと繋がる。
 享保年間のこと、後に山県大弐の養父になる九十郎は、200人以上の子分を抱える侠客で岐阜の五人男のうちの一人である。祖先は武田信玄の家臣である山県三郎兵衛尉昌景であるという。50歳を過ぎてヤクザ稼業に愛想が尽きて、カタギになって旅籠屋の主人になる。
 ある日、店の者と2人で町を歩いていると、木戸で泣いている赤ん坊を見つける。捨て子であった。九十郎夫婦には子供がなく、名主と相談したうえで、この赤ん坊を育てることにする。かつてのヤクザ仲間の親分衆との酒宴の席で名前を考え、お天道様にあやかって日太郎(ひたろう)と名付けた。
 日太郎は物覚えの早い子で、6歳の時、九十郎の弟であり名古屋に住む吉右衛門に預けて勉学をさせることになる。日太郎14歳の時、吉右衛門の家で両親と対面する。人間は人のために生きるのが筋である。私はいろいろな人の命を助ける医者になりたいと両親に話す。日太郎は学問にいそしみ、25歳の時には医者になった。さらに其の後、医療だけではなく、学者先生として活躍することになる。

●神田すず 牡丹燈籠 関口屋強請
 萩原新三郎とお露は想い想われる仲。しかしお露は恋に焦がれて死んでしまい、お付きの女中のお米も後を追うようにして死ぬ。幽霊となったお露とお米は毎夜、新三郎の屋敷へ通う。2人が幽霊だと知った新三郎は寺の和尚の助言に従って、幽霊に入って来れないように家のすき間すべてにお札を張り、新三郎みずからは海音如来の像のお守りを肌身離さず持つようにする。お露はなんとしても新三郎に会いたいがこれでは屋敷に入れないし新三郎に近づけない。お露とお米は、新三郎の身の回りの世話をしている伴蔵・お峰夫婦の元を訪ね、百両という金を与える。夫婦は新三郎が行水をしている間に海音如来の像を偽物とすり替え、さらに屋敷に張られたお札をそっとはがす。そしてその夜、新三郎の屋敷に入り込んだお露は新三郎を取り殺す。翌朝、新三郎の死骸と2人の骸骨が発見される。伴蔵は海音如来の像を根津清水谷の土中に埋めて、夫婦ともどもこの地を逃げ出した。
 貰った百両を元手に、伴蔵・お峰夫婦は下総の栗橋宿で関口屋という荒物屋を開くがこれが大層繁盛する。贅沢ができるようになった伴蔵は笹屋という料理屋に通うようになり、やがてここの酌取り女のお国と深い仲になる。このことを知ったお峰は悋気し、伴蔵の前で怒りをぶつける。怒りに任せてお峰は伴蔵の旧悪を大声でベラベラと喋り出した。その夜はいったん仲直りするが、こんな調子で過去の悪事を他所で話されたら大変なことになる。翌日の夜、伴蔵は利根川の土手でお峰をズタズタにして刺し殺す。周囲の者には、お峰は盗賊に襲われたと話す。

 (ここからが『関口屋強請』)

 お峰が死んで七日が経った。一通りの葬儀も済ませようやく落ち着いてきた。関口屋では女中のお松が急に苦しみし、店の者が布団に寝かせる。しばらくしてみるとお松は布団の上に正座し「斬られて痛かったよ、苦しかったよ」と変なうわ言をいう。これは死んだお峰がとり憑いたに違いない、自分の旧悪をばらされ役人にでも知られたら大変なことになると思った伴蔵は、店の者に医者を呼ぶよう頼む。幸手の宿で評判になっている医者がいると聞いた店の者は、この医者を関口屋に呼び寄せる。伴蔵、医者はともども驚いた。この医者は山本志丈といい、江戸では萩原新三郎の家に出入りしていた幇間医者であった。幸手の宿に泊っていた時ふとした偶然から名医にまつり上げられたしまったという。
 布団の上で正座している女中のお松。「お久しぶりです、山本志丈様」。初対面であるのに何故か自分の名前をしっていることを訝しがる志丈。さらにお松は続ける。「恩ある萩原様から海音如来の像を取り上げて、屋敷のお札をはがし、そして萩原様は幽霊に取り殺された。栗橋に来て、お国という女をつくり、挙句の果てに私を利根の土手てズタズタにして刺し殺した」。お松が関口屋の店を一歩出ると正気に戻る。すると今度は番頭の文助が苦しみ出しガタガタと身体を震わせ、同じようなうわ言を喋り出す。
 伴蔵と志丈は店の奥の部屋に入り2人きりになる。志丈は伴蔵がしでかしたこれまでの悪事について見当がついていた。伴蔵は志丈に本当の事を話す。萩原新三郎を殺したのは自分で、その後、お露とお米の骨を寺の墓場から掘り出して、新三郎の遺骸の周りに撒いた。また妻のお峰を殺害したのも自分だ。志丈は伴蔵に決して他言はしないと約束し、2人は笹屋で飲むことにする。
 2人が笹屋に入り、酌取り女のお国を呼び出す。お国には宮野辺源次郎という夫がいる。お国と源次郎が2人で旅をしている際に、源次郎は足の傷が痛みだして歩くことが出来なくなり、ここ栗橋宿でお国が働きながら2人で細々と暮らしていた。その源次郎の足の具合が良くなって歩けるようになったので2人で越後の村上まで旅立ちたいとお国は言う。ここまで言ってお国は驚いた。あなたは山本志丈様ではありませんか。お国はお露の父親である飯島平左衛門の屋敷で働く女中であった。飯島は正妻が亡くなった後、お国に手を付ける。しかしお国は旗本の次男坊で源次郎という男と不義をする。2人は謀って飯島を殺し、屋敷の金目になる物を持ち出して、手に手を取ってあの地からこの地へと逃避行をしていた。山本志丈はその飯島の屋敷に出入りする幇間医者だった。お露と萩原新三郎が結びつくきっかけを作ったのも山本志丈である。事情を知っている志丈に本当のことを喋られてはまずい。お国は伴蔵と二人きりになった隙に、あの志丈は嘘つきですから言う事を信じてはいけませんと念押しし、今夜はここに泊って下さいと言って笹屋を一旦出る。
 志丈は伴蔵にお国の身の上について話す。宮野辺源次郎という不義の男と企てて、主人を殺し屋敷を逃げだした。そして2人の跡を、その主人の家来である孝助という者が仇を討つため追っていると。伴蔵と志丈は笹屋を出て、女郎屋の鶴屋へ向かう。
 その後、お国と源次郎が笹屋にやってくる。伴蔵に因縁をつけて金をゆするつもりだったが、彼は既に店を去った後だった。明日、関口屋へ行こうということで2人家へは戻る。
 翌朝、伴蔵は志丈を連れて関口屋へ戻る。そこに立っていたのは源次郎であった。足の痛みが治ったので越後の村上へ出発したい。そこで路銀をご用立て願いたいと言う。伴蔵は選別を渡すが、見ると金は2両2分であった。たったこれだけかと怒る源次郎は、100両寄こせと迫るが、伴蔵はこれをやんわり断る。さらに源次郎は、伴蔵とお国の不義の関係を持ち出し、落とし前としてすぐに100両の金を寄こせと迫る。しかし悪さについては伴蔵の方が上だった。伴蔵は「あなたは孝助という忠義の者に追われていますよ」と言う。この男は自分の過去の悪事について知っている。ただのカタギの者だと思っていた源次郎は困惑し、2両2分だけ受け取って急いで帰ってしまった。

【この後すずさんの高座は、伴蔵と志丈のその後についてもうしばらく続くのですが、とりあえず『関口屋強請』の部分はここまで】
 (11時17分終了)


 東京圏の東郊に住む私にとって、北区王子はほとんど縁のない場所。せっかく来たのだからと名所・史跡巡りをしようと思う。

170816王子稲荷神社(1)

170816王子稲荷神社(2) まずはやはり「王子稲荷神社」。演芸ファンにとって「王子」といえばお稲荷様、そしてキツネと連想される地。しかしここで雨は土砂降りとなり歩いて移動する気が失せる。屋根のあるベンチでスマフォをいじったり、ボッーとしたりして、しばらく時間を潰す。1時間半ほども時間を無駄に過ごしただろうか。傘を差さなくても良いくらいになったので、重い腰を上げ出発。

170816関神社(2)

170816関神社(1) 駅近くの王子神社に隣接する「関神社」。ごく小さな神社ながら「髪の毛」の神様ということで、かつら屋や床山さんから厚く信仰される。玉垣も興味深い。

170816音無親水公園 音無親水公園。かつての石神井川の流路を利用。飛鳥山に連なる微高地を横断して突っ切っる様は地形ファンとして興味深い。ちょっとした渓谷気分。

170816飛鳥山公園モノレール 一番のお目当てはこの「飛鳥山公園モノレール」。モノレールとはいうものの正式な鉄道には分類されません。


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