記事一覧

8月14日 山緑&すず@王子、宝井三兄弟の会@日本橋亭

170814三日連続の会@北とぴあa 会場はビルの14階で眺めが良い。王子駅脇を新幹線が通過する瞬間を思わず撮影

170814三日連続の会@北とぴあc 天井の照明が豪華。なんだか「よそ行き」という雰囲気の会場

★★★三日間連続読みの会(王子・北とぴあ14階カナリアホール 10時01分開演)

●神田すず 牡丹燈籠 お札はがし
●神田山緑 四谷怪談 怨みの飛び火
 四谷左門町に住む田宮岩は子供の頃に松皮疱瘡を患い化け物のような顔をしている。25歳になっても婿が見つからなかったが、易者である榊原数馬という男が婿養子に入り、田宮伊右衛門と名乗る。伊右衛門は男っぷりの良い二枚目である。この伊右衛門にお花という娘が惚れ、2人はいい仲になるが、お花の父親である組頭の伊東快甫(かいほ)はこれを怒らず、伊右衛門が岩と別れて、お花と夫婦になれば良いと言う。家へ帰った伊右衛門は岩に別れ話を持ち掛けるが、岩はこれを受け入れない。それから伊右衛門は殴る蹴ると岩を虐待するようになる。
 伊右衛門は杉山忠兵衛という者と相談する。忠兵衛は岩を夜鷹宿に売ったらどうかと持ち掛ける。また売って手に入った金は自分がすべて貰うと言う。忠兵衛が田宮の家へ来る。岩には伊右衛門がバクチで多額の借金を抱えている、金を貸している家に岩が奉公に出ればその間は支払いを待ってくれると騙す。岩は吉田町の夜鷹宿に20両という金で売られていった。
 夜鷹宿で岩は客の取り方を教えられるが、私は奉公に来たはずですと拒絶する。すると仕置き部屋に連れ込まれ、ムチでさんざん叩かれ気絶する。こんな事が毎夜繰り返された。いくら言っても言う事を聞かない岩は、朝早く起きて掃除・洗濯と女中の仕事をするようになる。
 ある日、買い物の途中、伊東快甫の元で働いている中間の角助という者と出会う。彼から伊右衛門とお花が夫婦になって田宮家でのうのうと暮らしているという事を聞かされる。事実を知って悔しがりワナワナ震える岩。四谷の方を目掛けてフラフラ歩き出すとバッタリと倒れた。そこには丁度角ばった石があり、岩の目は潰れ血が噴き出す。再び歩き出し、橋の上まで来ると、よくもこのような酷い目に遭わせたな、忠兵衛、快甫、伊右衛門、お花、角助、皆とり殺すと言い残し、川の中へ身を投げる。
 杉山忠兵衛は浅草の長屋に女房のお兼とともにおり、昼間から酒をあおっておる。産まれたばかりの赤ん坊がギャアギャア泣いている。そこへ吉田町の夜鷹宿で働いていた留吉という男が入って来た。忠兵衛は中間の角助を通して、自分たちの悪事が岩にばれてしまった事を知る。忠兵衛と留吉は吉田町へと出かけていく。
 家で一人になったお兼は岩の事を気の毒に思う。お兼はいつの間にかウトウトと寝てしまう。娘に会いに行っていた隣の洗濯屋の婆さんが帰って来た。婆さんは帰り道、行き倒れの女に出くわした。その女は片目が無く、「オノレ、オノレ」と声を絞り出しているうちに息が途絶えた。それから浅草寺のそばを通りかかると、一人の女が長屋を探している。その顔を見ると、先ほど死んだ女にそっくりだった。女の顔はアバタだらけだったという。お兼はそれはお岩に間違いないと言う。2人は怖がり一緒に家にとどまる。
 深夜、外からバタバタバタバタという足音が聞こえる。洗濯屋の婆さんがどちら様ですかと尋ねるが誰もいない。お兼はお岩様が来たと言う。岩の霊が乗り移り、声色が変わったお兼。この長屋には田宮伊右衛門が住んでいた。その伊右衛門は長兵衛と謀って私を夜鷹宿へ売り払った。そこで私は折檻を受け、果ては川へ身を投げて死んだ。よくもこのような酷い目に遭わせたな。こう言うと、赤ん坊の顔を恨めし気に見る。お前の父親は酷い男だ。この恨み晴らさずにおくべきか。こう言って、赤ん坊の喉元をガッと噛む。すると血が噴き出る。赤ん坊の両足を持ってこれを引き裂く。お兼は台所から出刃包丁を取り出しフラフラと表へ出る。路地で包丁を自らの口の中へ突き刺し、そのまま絶命する。
 何の騒ぎだと飛び出した長屋の者たちは余りの惨状に言葉も出ない。そこへバクチで儲けたと上機嫌で忠兵衛が帰ってきた。見ると、赤ん坊が血まみれになって死んでいる。嘆き悲しむ忠兵衛。ふと正面を見ると指さしてヒヒヒ、ケケケと笑う女。それは岩である。岩は逃げる。忠兵衛はそれを追う。
 翌朝、忠兵衛は遺体となって川を流れてくる。岩の怨霊はこの後も次々と虐げた者たちを襲う。
 (11時24分終了)

170814山緑すず・三日読みの会@王子・北とぴあ 終演後の神田山緑さんと神田すずさん


★★★宝井三兄弟の会(お江戸日本橋亭 13時00分開演)

●宝井琴屯 水戸黄門道中記 大ヶ原の決闘
●田辺いちか 三十三間堂誉れの通し矢
●宝井琴星 仙台の鬼夫婦 井伊直人
●宝井琴柳 五貫裁き
 神田三河町のとある長屋。家主は太郎兵衛という。店子の八五郎が病気で寝込んでいるが、何とか歩けるようにまでなる。仕事もしないでバクチばかりをしているが、これでは駄目だと一念発起し八百屋になって働こうと思う。商売を始めるのには元手が要る。家主の発案で八五郎は奉加帳を持って近辺の家を回ることになったが、すぐに額から血を流した姿で帰ってくる。八五郎が話すには、まず初めに訪れたのは徳力屋万右衛門の店だった。かつて万右衛門は困っていた際に死んだ八五郎の爺さんの世話を受けた事がある。しかし万右衛門は町内きってのしみったれ。まずは番頭の作兵衛が出てくるが八五郎に渡した金は3文。たった3文と文句を言うと、今度は主人の万右衛門が出てきてその3文の金を取り上げる。そして新たに渡した金が1文。怒った八五郎は1文銭を投げつけるが、そんな八五郎の額を万右衛門はキセルで殴りつけた。
 怒った家主は八五郎の代わりに願書を書き、南町奉行の大岡越前様へと訴えに出る。お白洲で越前は両者の言い分を聞くが、一文銭といえども天下の通用金を粗末にするとは不届き者めと八五郎を責める。万右衛門にはお咎めはなく、八五郎は過料として5貫文を払うよう越前は申し付ける。しかし八五郎の事情を考慮して、日掛けで毎日1文ずつを奉行所に払え、これも何かの縁だからと、万右衛門が八五郎からこの1文を預かって毎日奉行所に届けるようにと命じてお裁きは終わった。万右衛門を懲らしめるために奉行所に訴え出たのに、逆に自分が責められて、罰金まで払わせられることになったと、八五郎は太郎兵衛を怒る。しかし太郎兵衛は大岡様のお考えを見抜いていた。
 次の日、夜が明けないうちに太郎兵衛は八五郎の家の戸を叩いて、寝ている八五郎を起こす。早速八五郎は万右衛門の店を訪れて1文を渡し、受取を貰う。この受取の紙の値段もバカにならないと嘆く万右衛門。この1文を店の若い者に奉行所へ持って行かせる。さんざん待たされた上やっとお目通りになったが、万右衛門の代理の者だと言うと、来るのは本人でなければいけない、それに町役五人を同道のうえ来るようにと申し付けられる。しかたなく万右衛門は町役五人を伴って奉行所に赴く。この五人には日当を払い弁当も用意する。
 それから八五郎が万右衛門の店に1文を持ってくる時間がどんどん早くなり、しまいには真夜中になる。夜中に叩き起こされ寝不足で目が赤くなる万右衛門。一方で八五郎は平気で昼寝をしている。
 こんなことがしばらく続く。計算するとこれから約13年間、受取に使う半紙は五千枚。毎日、町役五人の日当と弁当代を払う。これではたまらないと、万右衛門はなんとか事を丸く収めたいと思う。金のことばかりを考えていた私が悪かった。人には情けというものが要る。八五郎に20両を払う事で決着が着いた。人情というものを知った徳力屋万右衛門はますます商売に励み、善根を積んだという。
 <仲入り>
●琴柳、琴星、琴調 宝井三兄弟 鼎談
 ・琴星 二ツ目になる時に鶴太郎(かくたろう)という名に改名したかったが師匠の許しが得られず実現しなかった。
 ・本牧亭 お客の数が3~4人という事も。一番客が入ったのは山田五十鈴さんが「たぬき」を演った時で400人の客が入った。
 ・琴星 国立小劇場での伝説の八代目桂文楽の最後の高座を見ている。
 ・琴柳 芸界に入る時、落語家になろうか講釈師になろうかで迷ったが、ある人から「これからは講談の時代だよ」と言われ講釈師の道を選ぶ。その「ある人」とは現在の柳家権太楼師匠。
 ・最後は「宴もたけなわプリンスホテルでございますが」で三本締め
●宝井琴調 名月若松城
 (15時41分終了)


講談の情報ページ『講談るうむ』はここをクリック

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント