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2月1日 はなぶさ会@日本橋亭


★★★はなぶさ会(お江戸日本橋亭 12時50分開演)

●田辺凌天 一休禅師 鍵屋の棟札
●田辺いちか 三方ヶ原軍記
●宝井梅湯 名月若松城
 ▽昨夜の皆既月食はいろいろ珍しい点が重なり、NASAでは「スーパー・ブルー・ブラッド・ムーン」と命名したそうだ。梅湯さんはそれを考慮してこの演目を選んだのであろうか。
●神田山緑 左甚五郎のうち三井の大黒
 ▽先日仕事で山梨県南アルプス市を訪れる。同市は妹弟子である神田こなぎさんの故郷であり、実家のお母さんと初めて対面。近くには穂見(ほみ)神社があり、境内には左甚五郎の作(とされている)白馬が奉納されている。
●田辺鶴遊 杉山和一 苦心の管針
 <仲入り>
●こてっちゃん馬場 漫談
 ▽「今日は何の日カレンダー」ほか
●田辺凌鶴 情けの迷子札
 ◇小石川の音羽に太吉という男がいた。父親は名の通った大工の棟梁であったが数年前に亡くなり、今は病気の母親とともに貧乏暮らしをする身である。
 享保3年の大みそかのこと。布団貸しの婆さんから借り賃の一貫三百文を催促されるが、支払う金が無いのでしばらく待つよう頼む。病身の母親にはなんとしても布団は必要である。太吉は麹町の勝五郎の家を訪ねる。勝五郎はかつては太吉の父親の弟子で、今では立派な棟梁になっている。太吉は金を一分貸して欲しいと頼むが、勝五郎は父親には恩はあるが母親や太吉には世話になっていないとこれを断る。
 金を借りられないままトボトボ歩いていると神楽坂で扉が開いたり閉じたりしている家がある。さりげなく覗くと中には屏風に羽織が掛けてある。あれを質に入れればいくらかの金になるだろう。太吉は悪い事だと分かりながら、そっと盗ろうとする。すると家の主がそれに気付き、盗もうとする太吉を押し留めた。この男は保科利助といい、元は芸州松平安芸守に仕える侍であったが今は浪人する身である。利助は太吉から事情を聞く。いくら困っていても人の物を盗むようなことをしてはならないと諭し、1両の金を与える。妻は正月に親子ともども雑煮を食べて下さいと餅を手渡す。さらに7歳になる息子は、金だと勘違いして真鍮で出来た迷子札を差し出す。もしこの先、邪険な料簡を起こした際にはこの迷子札を見てその悪心を封じます、太吉はこう約束して利助の家を去る。
 正月になり、利助から貰った金で無事過ごすことが出来る。しかし母親の病状は好転せず三月には亡くなってしまった。四十九日になり母親の法要が済むと、太吉は寺の墓地の石塔の上に袱紗包みがあるのを見つける。中には金子が三十両、それに書付が入っている。書かれている住所、名前を頼りに本郷三丁目の呉服屋に届ける。喜んだ呉服屋の主人、絹屋彦右衛門は礼として五十両の金を渡そうとするが、太吉は受取ろうろうとしない。主人が理由を尋ねると、太吉は首に掛けた迷子札を見せながら、昨年末の話をする。正直さに感心した彦右衛門は太吉にぜひ自分の店で働いてくださいと頼み、太吉はそれを聞き入れる。
 太吉の働きぶりは真面目で仕事の覚えも早く、彦右衛門はすっかり気に入る。彦右衛門には松平安芸守の屋敷で行儀見習いをしている「おみつ」という娘がおり、太吉と縁づかせる。太吉は店を継いで二代目彦右衛門となり長者になるが、それでも折々首に掛けた迷子札を見ながら、慈悲や情けの心を忘れなかった。その後、妻が松平家に出入りしていた縁で安芸守に働きかけ、保科利助の帰参が叶ったという。
 (15時44分終了)

180201bはなぶさ会@日本橋亭

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