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1月2日 講談協会初席@日本橋亭

★★★講談協会初席(お江戸日本橋亭 12時54分開演)

●神田伊織 三方ヶ原軍記
●神田こなぎ 桂昌院出世
●田辺鶴遊 吉備大臣入唐記
●一龍斎貞橘 伊賀の水月 荒木又右衛門・鷲津七兵衛闘い
●一龍斎貞山 沢村才八郎 出世譚
 ◇戦国時代の話。細川藤孝の家来で沢村才八郎という足軽がおり、人並みはずれた怪力の持ち主である。居城の田辺城は古く普請が必要であるが、その隙に隣国攻め入ってくるかもしれない。出来るだけ早く城普請を完了させなければならないのだが、ここで才八郎の怪力が役に立った。ふつうの者ではとても持ち上げられないような巨石でも才八郎は易々と運んでしまう。ある日のこと、職人たちと共に食事を取っていると、そこへ家老である飯盛弾正とその息子の助四郎が馬に乗って通りかかり、弁当の中に砂ぼこりが入ってしまう。これに怒った才八郎は2人の乗る馬に前に立ちふさがる。下郎の分際で無礼であると2人は斬りかかるが、才八郎は怪力で持って両名ともねじ伏せてしまう。飯盛弾正が懐に入れていた1通の手紙が落ちており、才八郎は拾い上げる。
 この様子を櫓の上からつぶさに見ていた細川公は才八郎を呼びつけ、なぜ家老を相手にあんな真似をしたのかと問い質す。才八郎は、今お家にとって城普請は一番の大事である。その普請に携わる者たちにとって食事は何よりの楽しみであるのに、物見遊山のため馬で通りかかった2人がその楽しみを台無しにしてしまった。殿様には捧げた命であるが、御家老様には捧げていない。そこで斬り込んでくる相手を迎え撃ってしまった。こう細川公に申しあげる。感心した細川公は才八郎には罪は無いと申し付ける。才八郎は先ほど拾った手紙を細川公に見せると、これは飯盛弾正が謀反を企む内容であった。烈火のごとく怒った細川公は飯盛弾正を厳しく処罰する。この手柄により才八郎は百石分の侍に取り立てられるが、才八郎はその下に、今まで頂戴していた四石二人扶持を付け加えていただきたい、これは奉公をする初心を忘れぬためだと言う。望みは叶えられ、才八郎は百四石二人扶持の士分になる。
 その後、細川公が豊前中津三十万石の大名に出世すると、才八郎は千石のご加増となり千百四石二人扶持となる。さらに細川公が肥後五十四万石の大名になると、才八郎は家老になり一万石のご加増で一万千百四石二人扶持となる。この先、沢村才八郎の子孫は代々細川家に仕え、お家を盛り立てたという。
 <仲入り>
●田辺凌鶴 西行法師 鼓ヶ滝
●宝井琴嶺 那須与一 扇の的
●一龍斎貞水 鉢の木問答
 ▽時代を経るにつれ、講談という話芸も「分かりやすい芸」へと変質するのは抗しがたい流れなのだろうけれど、「鉢の木」のような格調高く語る話もまた末々まで語り継いでもらいたいものである。お弟子さんである貞橘先生の短いバージョンは何度が聴かせて頂いているが、本日の貞水先生の口演は50分近くみっちり。難しい言い回しも多いものの、最後までしっかり意識を傾けて聞き入る。
(16時04分終了)

180101c講談協会初席@日本橋亭

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