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12月12日 太陽ひるま寄席、貞水連続講談の会

★★★太陽ひるま寄席(14時33分 御茶ノ水・太陽)

●柳家喬の字 往生清兵衛
●鈴々舎八ゑ馬 時うどん
 <仲入り>
●鈴々舎八ゑ馬 書割盗人
●柳家喬の字 厩火事
 (16時24分終了)

★★★一龍斎貞水連続講談の会(18時30分開演 湯島天満宮・参集殿)

●一龍斎貞友 鼠小僧次郎吉 汐留の蜆売
●一龍斎貞橘 高野長英牢破り
 <仲入り>
●一龍斎貞水 仙石騒動 小倉修理
 ▽いよいよ話は先へ進むのかと思ったら、今回もまた正義のヒーローはあえなく殺されてしまった。紙芝居のように聴衆をじらすのが、連続講談ならではの「知略」なのですよね。
 ◇但馬国出石藩では、藩主である仙石美濃守をたぶらかし、城代家老仙石左京とその息子、小太郎がお家を乗っ取る。国家老五人のうち河野瀬兵衛は、左京の悪事を告発しようとするが、潜伏先の生野銀山で左京の手下の者たちに捕らえられ刑場で晒し首にされてしまう。今ひとり仙石家の忠臣である小倉修理もまた、左京の罪を暴こうとしている。これを疎ましく思った左京は、家来の荒井三作に家宝である刀「青柳丸」を宝蔵から盗ませる。宝蔵の番の責任者であった小倉修理は役目を解かれ藩を離れる。
 修理は妻と共に江戸へ移って盗まれた刀を探すが、首尾よく青柳丸を見つけ出し、これを盗んだ荒井三作を捕らえることが出来た。縄で縛った三作を連れ、修理は出石を目指す。道中で修理は、三作を縛った縄が往来の者たちに見えないように配慮する。また風呂や食事にも気を使う。最初のうちはあわよくば逃げ出そうと思っていた三作だが、次第にその気も無くなった。若州小浜の旅籠屋で、修理は三作に左京のこれまでの悪事をすべて話して欲しいと求める。ただの百姓であった自分を士分に取り立ててくれた左京には大恩がある。最初は断っていた三作も、お家安泰のためという修理の願いと、道中で受けた親切心への感謝からすべてを語り始めた。国家老の河野瀬兵衛の妻子を江戸で斬り殺した事、さらに瀬兵衛を捕らえて晒し首にしたこと、宝蔵の青柳丸を盗ませて罪を修理に着せようとしたこと。この三作の証言と青柳丸があれば、左京の罪を暴くことが出来る。その夜は安堵したのか、修理はぐっすり寝いる。三作は大恩がある左京を裏切れないと、修理の布団の下にあった青柳丸を取り出し、腹を十文字に掻き斬ってさらに刀を喉に突き刺して息絶える。慌てて飛び起きた修理だが、もうどうにもならない。
 旅籠を去った修理は出石の城下を目指すが、途中、清右衛門という百姓と出くわした。清右衛門の女房は、修理の幼い頃の乳母であった。修理は出石の城下へ向かう途中であると話すが、国許では修理と荒井三作とが謀って家宝である青柳丸を盗み出したとしてお尋ね者になっていると清右衛門は告げる。修理は清右衛門の百姓家に匿われる。出石へ向かうことの出来ない修理は、妻も待っている江戸へとりあえず戻ろうと考える。そうしているうちに心身とも弱っていた修理は高熱を出して寝込む。医者を呼ぶことも出来ず、煎じ薬も効かず、治るまで半月ほどかかった。修理はいままで道中で金を使い果たしてしまっている。修理が江戸へ戻るための金を工面するため清右衛門夫婦は外出し、修理はひとり百姓家に残る。しばらくして屑屋の為八という者が家を訪ねてきた。修理は押入れの中に身を隠すと、為八は勝手に家の中に入り込む。壁に掛かっている紋のある服には刀の鍔が擦れて出来た跡がある。これは侍の着る服だ。為八は慌てて家を飛び出した。
 その日の夜、金が用意できた清右衛門夫婦と修理は3人話しながら別れを惜しんでいた。そこへ出石の城内からやってきた役人十数人が、この百姓家へと乗り込む。修理はすぐに押入れへ隠れる。清右衛門夫婦は捕らえられて縄を掛けられ、役人たちから責めを受ける。黙っていられない修理は押入れの戸をけ破って、夫婦を助けようとする。剣と剣の勝負なら負けないはずの修理だが多勢に無勢。刺叉や袖絡といった捕具も使われついには捕らえられた。縄を掛けられた修理が「この夫婦には罪はない」と凄むと、気迫に驚いた役人たちは2人の縄をほどく。修理は、温情あふれる清右衛門夫婦に礼を言う。涙ながらに修理と夫婦は別れた。家宝の刀を盗み出した廉で修理は刑場の露と消える。
 この一件は江戸にも伝わり、修理の妻・お稲の耳にも入る。無念の死を遂げた夫の仇を討つためお稲は出石まで赴く。9月13日、月見の宴の席で、女中の姿に身をやつしたお稲は左京の命を奪おうとするが、手下の者たちにあえなく斬り殺される。
 これからいよいよこの話の本当の主人公、神谷転(うたた)と彼の力添えとなる神田作十郎が活躍するが、それはまた次回。
 (20時45分終了)

171212c貞水@湯島天満宮

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